第2回 花粉症について
暦の上では立春を迎え、日中も暖かな日々が多くなって来た今日この頃ですが、花粉症の方には憂鬱な季節がやって参りました。
そこで、健康日記 第2回では、花粉症についてお話しようと思います。
現在、日本において15%以上の人が花粉症であると言われています。
花粉症の症状は鼻風邪の初期症状に似ていますが、鼻風邪の場合は一般的には目のかゆみはなく、数日のうちに鼻水は粘性の高いものになり、さらに黄色や緑色など色のついたものになるため、区別がつきます。花粉症の特徴は、水のようなサラサラした鼻水と目のかゆみです。なぜこのような症状が出るかと言うと、体が花粉を外に出そうとするために、「くしゃみ」で吹き飛ばしたり、「鼻水」「涙」で花粉を洗い流そうとしているからです。
このように、花粉症とは、花粉に対して人間の体が起こす異物反応です。体の免疫反応が、花粉に過剰に反応して花粉症の症状がでるのです。
大量の花粉に出会うと、体が花粉に対する抗体を産生する可能性が高くなります。スギに対する抗体をたくさん産生すると、何らかのきっかけでスギ花粉症を発症しやすくなります。また、これまで軽症で花粉症であることに気がつかなかった人も、花粉を鼻からたくさん吸い込んだり、目に入ったりすると、花粉症の症状が強くなることがあります。花粉になるべく接しないことは花粉症予防として重要なことだと言われています。
また、健康日記 第1回でもお話した自律神経は、花粉症にも大きく関わっています。
例えば、モーニングアタックといわれる症状が出ることがありますが、これは就寝中に吸い込んだ花粉が、目覚めとともに症状を引き起こしたり、朝起きたときに自律神経の切り替えがスムーズにいかないのが原因と考えられています。緊張すると症状が治まったり、リラックスすると症状が出てくるといったことも、自律神経バランスが関係しています。副交感神経が優位となると、症状が出やすい人が多いようです。
花粉症の諸症状を起こす原因は、主にヒスタミンという物質です。そして、このヒスタミンの分泌を抑えるのが一般的な花粉症の薬です。しかし、ヒスタミンは脳を活発に動かすために欠かせない成分です。ですからヒスタミンを薬でシャットアウトすると花粉症の症状は治まりますが、同時に脳の働きが鈍くなり、眠くなるなどの副作用が現れます。
現在一般用医薬品の総合鼻炎薬の主剤となっているのが第一世代抗ヒスタミン薬です。これは数十分で効果が現れますが、口の渇きや眠気といった副作用が出てくる場合があるので特に自動車などの運転には気をつける必要があります。また、鼻炎薬には効果を増強するため交感神経興奮剤や抗コリン剤といった薬がブレンドされているので、副作用が強く出るような場合には抗ヒスタミン剤の薬(例えば、かゆみ止めの薬など)を試してみてもよいかもしれません。
主な第一世代抗ヒスタミン薬・・・・マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、フマル酸クレマスチンなど。
漢方薬ではポピュラーなのが小青龍湯(しょうせいりゅうとう)です。これは水のような鼻水やくしゃみが出ている場合に有効だとされています。これの良いところは抗ヒスタミン薬とちがい、眠くならないことです。さらに花粉シーズンだけでなく長期に服用することで、予防的な効果が期待できます。しかし、抗ヒスタミン薬のように即効性は低く、胃腸が弱い方は注意が必要です。他にも花粉症に有効な漢方薬として、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう) 、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)、五苓散(ごれいさん)などがあります。
すぐに出来る花粉症対策は、まず体を温めること。体を温めると症状が和らぐ人が多いようです。お茶や生姜湯などを飲んでみるのもいいかも知れません。
特に鼻づまりがひどい人は、42~43℃に温めたタオルを鼻に当て深呼吸します。これを鼻が通るまで繰り返し行います。外出中には、ハンカチとカイロで鼻を温めると良いそうです。また、喫煙している方は禁煙してみるのも花粉症によいようです。
今年は暖冬の影響で花粉の量も多いようです。自分に合った薬や対処法を見つけるのに少しでも役立てれば光栄です。
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